PCリサイクル業者選びのポイント

PCリサイクル業者選びのポイント

法人が事業のために使ってきたPCを廃棄処分するにあたっては、PCリサイクル業者に委託するのがもっとも安上がりで、数々のメリットもあることを示してまいりました。
では、どのような業者を選べばよいのでしょうか。ここでは、よりよい業者選びのポイントのポイントを押さえていきます。
 

悪質業者のチェックポイント

「こういう業者は避けましょう」というお話から入ります。「無料」であることや、「迅速な処理」をおこなうことばかりを強調し、処理の進め方やプライバシー保護方針についてはっきり示していない業者の中には、きちんとした仕事をしていなかったり、機器内の情報を悪用したりするような悪質業者も存在します。
万が一「不法投棄」をされてしまいますと、おこなった業者だけでなく、廃棄した元の所有者である個人や法人も責任を問われます。「5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金」と非常に重い罰則が科され、法人に対してはさらに加えて「3億円以下の加重」がありえます。「悪質な業者であることを知らなかった」で済む話ではなく、会社に重大な損害を与えかねないことなので、廃棄を依頼する業者は慎重に選ぶ必要があります。
業者を選ぶにあたってのチェックポイントはどれも重要ですので、しっかり確認しましょう。
 
許可、資格が認められているか
産業廃棄物、リユース・リサイクルにかかわる事業をおこなうためには、さまざまな公的機関からの許可や資格認証を受ける必要があります。廃棄物を不当にあつかうことによる自然環境の汚染を防止する目的により、きびしく規制されているのです。
そういった許可、資格について確認しましょう。
 
産業廃棄物収集運搬業許可
他人の産業廃棄物の収集・運搬・廃棄を、費用を受け取っておこなう場合に必要となる許可です。都道府県知事が許可を出します。
会社自体、または役員、主要株主が「廃棄物処理法や水質汚濁防止法などに違反して罰金を支払ったことがある」、「刑務所に入ったことがある、または人を殴るなどして罰金を払ったことがある」といった「欠格事由」があると絶対に許可がおりません。
ただし、PCリサイクル業者であって、廃棄PCから再生資源を抜き取ったあとの残りカスを、外部の産業廃棄物処理業者に委託して処理している業者であれば、この許可を得ていないこともあります。
 
古物営業法にもとづく認可
上の「産業廃棄物収集運搬業許可」はかならずしもPCリサイクル業者に求められませんが、この「古物営業法にもとづく認可」は廃棄PCの「リユース」の部分にかかわりますので、必須といえます。
古物営業法は、「取引される古物の中に窃盗の被害品等が混在するおそれがあることから、盗品等の売買の防止、被害品の早期発見により窃盗その他の犯罪を防止し、被害を迅速に回復することを目的として」制定・施行されています。犯罪がらみの話ですので、各都道府県の警察署が窓口となって、公安委員会が認可を出します。
PCリサイクル業者の事業所、サイト、あるいは連絡をとったあとで来訪した担当者が持参するパンフレットや名刺に、「古物営業法にもとづく表示」があることを確認しましょう。「認可番号 第304350208035号(○○県公安委員会)」といった感じの表示です。表示をしていない業者は避けましょう。
 
ISO資格認証
「ISO」は、法律的なものではなく、スイスのジュネーブに本部を置くNGO「国際標準化機構」が制定した国際規格による資格です。この資格を取得していなければ違法ということはありませんが、その業者の製品やサービスが一定のレベルに達していることの保証になります。ISO資格取得の表示をしていない業者は避けるべきでしょう。
ISO資格はたくさん種類がありますが、PCリサイクル業者に求められるものとしては以下の3つがあります。
・ISO9001 ……「品質」。製品やサービスの品質マネジメントに関する国際規格。もっとも基本的なISO規格です。
・ISO14001 ……「環境」。環境マネジメントの国際規格で、環境保護、変化する環境への対応をおこなう組織の枠組みができていることを認定します。
・ISO/IEC27001 ……「情報セキュリティー」。情報セキュリティーマネジメントに関する国際規格です。情報の「機密性・完全性・可用性」をバランスよくマネジメントする組織の枠組みができていることを認定します。
 
プライバシーマーク(Pマーク)
通商産業省所管の「プライバシーマーク制度」にもとづいて審査を受け認定された業者が表示するマークです。日本工業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム要求事項」に適合して、個人情報を保護する組織体制をととのえている事業者が認定されます。やはり、廃棄PC内の企業情報、顧客情報の保護という観点から、表示している業者がのぞましいでしょう。
ただし、上の国際規格「ISO/IEC27001」を取得していれば、意義が重なるPマークはかならずしも求められません。「どちらかの表示があること」を確認しましょう。

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